2014: Yasukuni für den Frieden? - Ramis

8.-9. August 2014, Tokyo

"Ist ein 'Gottesdienst' im Yasukuni-Schrein für den 'Schutz des Friedens' notwendig?"
Eine Veranstaltung der Bürgerinitiative "Lightening peace candles to the darkness of Yasuku

「同盟国」アメリカからヤスクニを見る
ダグラス・ラミス(沖縄国際大学教員)


日本の再軍備:靖国イズムと日米関係との矛盾

始めの1:24 年前出会った外務省の官僚の思想。
始めの2:2014 年 7 月 11 日、小野寺防衛大臣の CSIS 演説に現れた思想。

問題提起:日本の保守派の軍国主義時代のロマン(靖国イズム)とその米国に対する卑屈な従属 との矛盾をどう考えればいいだろうか。また、米政府の靖国イズムに対する同時の支持と批判、と いう矛盾をどう考えればいいだろうか。

米政府は、日本の再軍備を求め、その軍事力を米国の世界戦略に組み込もうとしている。 しかし、日本の保守派の文化の中、「再軍備」イコール「靖国イズム」の復活だ。そして、靖国イズム には、米国の体制(共和党でも民主党でも)は飲めないところ(以前の日本の戦争は悪くなかった; 東京裁判の判決は間違っていた、など)がある。したがって、国と国の間で、ちょうどいいバランス がとりにくい。

ところが、米政府にとって最終目的は日本の再軍備であるに対して、安部政権にとって靖国イズム の復活が一番の目的かもしれない。自民党の「日本国憲法改正草案」には、そのように読み取れ る。その草案は、
* 主権在民の原理を曖昧にする;
* 天皇を法の枠の外へ戻す;
* 人権を条件づきにする;
* 愛国心を義務付ける
などというように、国民の政府に対する命令である現憲法をなくし、政府の国民に対する命令であ る憲法を替わりにする。戦争を出来る国にするのが目的で、政府の命令に必ず従う国民(臣民)を 作るのが手段なのか、それとも「戦争になるかもしれない」という脅かしは手段で、政府の言うことを 必ず聞く臣民を作るのが目的なのか、どちらの読み方もできる。しかし私は、後者の方が強いので はないかと思う。つまり、彼らは一番抑えたいのは、どこかの外国のではなく、日本の国民だ、とい うことになる。

このプログラムを進めながら、自民党は(それとかなり矛盾する)米国との同盟関係を絶対に失い たくないらしい。なぜでしょう。米国の軍事力がほしい(長いものに巻かれる)のはもちろんだが、そ れだけでその必要以上な卑屈な態度の説明にならないだろう。心理学的な説明(上に対して卑屈、 下に対して傲慢の「権威的パソナリティーの構造」)もできるが、現在の天皇制は米国の権力に よって出来ている、ということも関係あるだろう。つまり、天皇の神秘的なアウラは米政府まで広がっ ているかもしれない(推測程度)。

とにかく、この大きな矛盾に基づいた同盟はもろいはずです。小野寺防衛大臣の仕事の大きな一部は、米国の国会議員その他の政府の代表に、「日本は行き過ぎていない;大丈夫だ」と説得す ることだ。そして、政府と政府の間の議論には、絶対に触れない、タブーなテーマもある。そのひと つは真珠湾攻撃だ。もし中国、東南アジア、太平洋での戦争はいい戦争だったなら、真珠湾攻撃 は大変すばらしかったはずだ。武藤一羊さんが書いたように、保守派は論理的にそういうはずだ。 真珠湾攻撃では、65 人の日本兵が犠牲になったそうだ。その人たちも、戦没者として靖国神社で 祭られているだろう。そのことは話題になったら、この「同盟」はどうなるだろう。